ぎっくり腰を改善した症例~自宅での対処法と予防策も

来院前の状態とお悩み

50代男性の方が、ぎっくり腰にて来院されました。

少し動いただけでも腰全体に激痛が走り、特に座った状態から立ち上がったり、起き上がる動作が辛い状態でした。

お仕事はデスクワークで、通勤時間が電車で1時間程度、電車の車内は常に満員状態だということでした。

ただし座りっぱなしではなく、立ちっぱなしの中での通勤とのことでした。

ご自宅では、運動やストレッチ等は特に行っておらず、身体を動かすことは少なかったようです。

また休日には、ご家族と温泉に行かれたりしていたようですが、お庭の草むしりなど、中腰での作業は結構していたとのことでした。

初回来院時

来院時は、座ったら痛みで立てなくなるとのことから、立ったまま問診票を書いて頂くような状態でした。

お話をお伺いすると、ご本人は痛くなった原因がよく分からないとのことでした。

お身体の状態をチェックしたところ、左右の骨盤の高さに1.5cmほどの差があり、また腰の筋肉は両方とも硬さがありましたが、右側により強く硬さが出ていました。

また、腰の筋肉に炎症があり、熱っぽい状態にありました。

そこで、通常行う背骨と骨盤の骨格バランスの調整、および運動療法を含めた筋肉を緩める施術に加え、腰の炎症を起こしている部分を氷を使って冷やすアイシングを行うことにしました。

ただ、いざ施術ベッドへうつ伏せになって頂こうとすると、痛みでうつ伏せになることが出来ず、骨格バランスの調整、および運動療法を行うことができませんでした。

そのため、横向きに寝て頂いた状態で、アイシング、および腰の筋肉を緩める施術を行い、初日の施術は終わりました。

改善までの経緯

2回目と3回目の来院時は、痛みはあるものの、前回は出来なかったうつ伏せが出来るようになっていたため、その状態でアイシング、および筋肉を緩める施術を継続して行いました。

4回目からは体勢を変えることも出来る様になってきていたので、これまでの筋肉を緩める施術に加え、腰痛を引き起こしている、背骨と骨盤の骨格バランスのゆがみを調整する施術を行いました。

この時点で、腰の熱っぽさは取れてきていたので、アイシングは終了しました。

骨格バランスの調整を施術することで、痛みは多少あるものの、ベッドからの起き上がりや、椅子からの立ち上がりが、スムーズに行えるようになりました。

初回来院時から2週間経過した頃には痛みも8割方減少し、日常生活にも支障がないところまで回復していました。

現在でも、メンテナンスで1週間に1回程度来院され、寒い時期でも痛みが再発することはなくなっています。

ぎっくり腰には、必ず原因があります

ぎっくり腰は、腰の筋肉が硬くなった状態で、無理に運動をしたり、重いものを持ち上げるなど、急激に負担をかけた時に起こります。

ただ今回は、お仕事中も長時間座りっぱなしということではなく、ご本人もそれほど腰に負担をかけているという自覚もありませんでした。

ただお話を伺う限り、要因と思われることはいくつかありました。

まずは休日の草むしりを中腰で行っていたということ、さらには夏の気温が高い時期だったということもあり、冷房等の空調がよく効いていたということ等です。

身体の一定箇所を冷やし過ぎてしまうと、筋肉が硬縮してしまうということはよくあります。

また普段ストレッチ等もあまり行わないということで、筋肉が硬くなったままだったということも、原因の一つだと思われます。

ぎっくり腰を予防するには、長時間同じ姿勢を続けないこと、腰回りを冷やし過ぎないようにすること(腹巻やブランケットなどで温める等)、日常的にストレッチ等を行って腰の筋肉に疲労を貯めないこと、等を心がけるようにしてください。

もしぎっくり腰になってしまった場合は、まずは氷をビニール袋に入れた状態で痛みがある箇所を冷やし、安静にしてください。

そして動ける状態になったら、早めの施術を受けることをお勧めします。

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