来院前の状態とお悩み

10代の女性の方が、腰の痛みと脚のしびれで来院されました。

主な症状およびその経緯は、以下の通りです。

• 来院の２週間前から、腰の痛みが増した。
• 座ると、右のお尻付近につっぱるような違和感がある。
• 長時間座っていると腰の痛みが増し、脚にしびれも出る。

症状の原因に関連すると思われる事柄は、以下のようなことがありました。

• 大学生で、運動系の部活動をされている。
• 部活動の運動中、無理な体勢になり、腰を捻ることも多い。
• 練習や遠征等で部活の荷物を運ぶことが多いが、大きくて重いものが多い。
• 座る際の姿勢が猫背で、右側のお尻に重心がかかっている。

初回来院時

お身体のチェックを行うと、骨盤が右側に上がり、腰の右側の筋肉が硬くなっていました。

また、筋肉の硬さも相まって、長時間座ったり、同じ姿勢が続いたりすると、右脚のお尻から太ももの裏にかけて、しびれが出ていました。

そのため、まずは腰周りの筋肉を重点的に緩め、その後、右側に上がった骨盤を正常な位置に戻すため、骨盤と背骨の調整を行いました。

施術後は、痛みは多少残っていましたが、座った直後のお尻のつっぱり感はだいぶ改善していました。

改善までの経緯

2回目以降も、腰周りおよび股関節周りの硬くなった筋肉を緩め、その後骨盤のゆがみを調えるという、基本的には初回と同様の方針で施術を行っていきました。

初回来院時から2週間程経つ頃には、腰の痛みはほぼ改善され、長時間座っている時のしびれもだいぶ出にくくなっていました。

また、股関節と腰部の筋肉に疲れを残さないよう、部活動の後にストレッチをしっかり行うようにお伝えしました。

ストレッチを念入りに行うようになってからは、痛みの改善スピードも加速していきました。

1か月が経過する頃には、授業中や部活中も、痛みは気にせずに過ごせる様になっていました。

現在では、再発しないよう、月1回ペースでお身体のメンテナンスに来院されています。

スポーツで腰痛にならないためには

長時間座ったままだと、姿勢によっては腰に負担がかかり、腰の痛みに繋がることが多くあります。

ただ今回の方の場合は、それに加えて運動系の部活動での活動内容にも原因がありました。

運動中に腰を捻ったり、またコンタクトスポーツのために他の選手と接触することで無理な体勢になったり等、常に身体を痛めやすい状況でした。

スポーツによる腰痛予防には、腹筋や背筋、脚周りのスクワットといった筋トレで、無理な体勢や衝撃に耐えられる身体作りが有効です。

ただ運動前後のストレッチで、筋トレや運動で使って硬くなっている筋肉を緩めることも重要です。

その上で、筋肉や骨格の左右バランスが整っている状態を作ってあげることで、運動中の身体の使い方が改善され、同時にケガの予防にもつながります。

スポーツによる腰痛に悩んでいる方は、筋トレやストレッチ等の習慣を見直して頂くとともに、筋肉や骨格の左右バランスを整え、大きな痛みにつながらないようにケアしていくことをお勧め致します。