坐骨神経痛に五十肩…筋トレがもたらした症状とその改善法とは
来院前の状態とお悩み
50代の男性が、坐骨神経痛と肩の痛みで来院されました。
来院時に伺った現状は、以下のようなことでした。
- 左殿部から左太ももにかけての痛みが強い。
- 歩行時は、左足を引きずるような歩き方になる。
- 長時間の歩行で痛みが強くなってくる。
- 右肩から右腕にかけて、四十肩・五十肩のような痛みがある。
- 腕を挙げたり、肩を回すことは出来るが、動かし始める際に痛みが出る。
- お仕事はデスクワークで、長時間座りっぱなしになることも多い。
- 自宅で2日に1回、ジムで週末に筋トレをしている。
- 筋トレ前後のストレッチは、痛みが出るのであまり行っていなかった。
初回来院時
お身体の状態をチェックすると、骨格・骨盤のゆがみはもちろん、殿部と太もも周り、肩の周辺等、筋肉の硬さが様々な箇所に出ていました。
肩の痛み、坐骨神経痛ともに、辛い状態ではありましたが、特に症状の強い坐骨神経痛の施術から始めていきました。
ゆがんだ背骨と骨盤を調整し、硬くなった骨盤周りの筋肉を緩める、運動療法等の施術を行いました。
施術後は、痛みはまだ残るものの、脚を引きずらずに歩くことが出来るようになりました。
お話をお伺いすると、平日はお仕事の都合上、来院が難しいとのことで、ご自宅で出来るストレッチをお伝えしました。
改善までの経緯
2回目以降も同様の施術を行い、回を重ねるごとに、痛みも軽減していました。
初回来院から20日程経過した頃には、坐骨神経痛の痛みは無くなりました。
そこで、次に肩の施術へと移行しました。
肩周辺は、肩甲骨と腕にかけて筋肉の硬さがありましたが、熱っぽさ(炎症)はなかったため、最初から筋肉を緩める施術を中心に行いました。
肩の施術を開始してから8日ほど経った頃には、痛みはだいぶ軽減し、腕の挙がりもスムーズになっていました。
現在は肩の痛み、坐骨神経痛ともに完治され、来院はされずに過ごされています。
今回は坐骨神経痛、肩の痛みともに熱っぽさが無かったため、数回の施術で改善がみられました。
ただ特に坐骨神経痛は、筋肉の硬さ以外が原因の場合(ヘルニアや脊柱管狭窄症等)、改善まで時間がかかる傾向にあります。
痛みが出たら、筋トレメニューの再考を
最近は、筋トレをされている方が多くいらっしゃいます。
筋トレで筋肉を痛める方は多いですが、熱っぽさの有無で、対処の方法が変わってきます。
もし筋トレをして痛みが出た場合は、痛みが出た箇所に熱っぽさがあるかどうかをまずは確認しましょう。
熱っぽさがある場合は、筋トレをしばらく中断し、氷等で患部を冷やし、安静にしてください。
熱っぽさが無い場合は、負荷を軽くして筋トレをすることは可能です。
目安として、痛くなる前の1/3程度で筋トレを行い、様子を見ましょう。
また、痛みの有無にかかわらず、筋トレ後は、筋肉が硬くなり過ぎないよう、ストレッチ等で筋肉を緩めてあげることが大切です。
無理のない範囲で頑張りましょう。