太もも裏に歩くと激痛!肉離れを約2週間で改善した経緯と注意点

来院前の状態とお悩み

30代の男性の方が、脚の痛みで来院されました。

症状の詳細は以下の通りです。

  • 来院される10日ほど前に、走って右太もも裏を負傷した。
  • 歩くと針で刺されるような痛みが出る。
  • 安静にしていれば痛みは無い。
  • 太もも裏に、5cm四方程の内出血がある。

症状の原因と思われる事柄には、以下のようなことがありました。

  • イベント関連のお仕事中に、急に走って痛めた。
  • 普段は立ちっぱなしになることはあるが、走ったりすることはほとんどない。
初回来院時

お身体のチェックをした際、右太ももの裏側に内出血が見られ、典型的な肉離れの症状でした。

ただし3段階ある肉離れの状態で、

「触診にて筋肉が部分的あるいは完全に断裂している、もしくは内出血の有無」

という条件に当てはまり、最も軽度なものでした。

しかし来院までに10日と期間が空き、その間に太ももの痛みをかばって歩いたことによって、逆脚である左脚の筋肉も硬くなっていました。

それに伴い、骨盤が右上がりの状態にゆがんでいました。

施術方針としては、もちろんケガである肉離れの施術を優先し、その後、骨盤のゆがみを改善して再発防止を図っていくことにしました。

肉離れの場合、急性期か慢性期かの期間が受傷してから14日なのですが、受傷から10日経った来院時点で、内出血はありますが炎症は取れていました。

そのため、右太もも裏以外の腰から脚にかけて筋肉を温め、血流循環を改善するための施術を行いました。

施術後はピリッとした痛みは軽減し、歩くのが楽になったとのことでした。

改善までの経緯

2回目以降も同様の施術を行いました。

初回来院時から4日経過した頃には、内出血は残るものの、ピリッとした痛みはとれ、足を引きずらずに歩くことが出来ていました。

初回来院から1週間が経過した頃には、内出血も落ち着き、階段の上り下りの動作でなければ痛みは無いとのことでした。

また、この時点でケガをされてから2週間以上経過していており、慢性期に切り替わる時期でした。

痛みの状態は良くなっていましたが、筋肉の硬さが残っているため、右太もも裏のストレッチを行い、筋肉に柔軟性を出す施術を行いました。

この頃には、歩行や階段の上り下りも痛みを気にせず行えるとのことで、太ももの施術は終了となりました。

ただ肉離れをした脚をかばい、反対側の脚に重心をかけていたため、骨盤が右上がりの状態になってしまっていました。

そのため、再発防止に備える意味も含め、骨盤のゆがみを週1回程度のペースで改善する施術を行いました。

現在では肉離れは完治し、メンテナンスのために2~3ヶ月に1度のペースでいらっしゃっています。

肉離れを起こさないために

今回の方は、普段から運動やストレッチをすることが少なく、また準備運動等も無く急に走ったことにより、肉離れを起こしてしまいました。

肉離れを予防するためには、ウォーキングやランニング等の運動や、ストレッチ、ヨガ等を普段から行うことが有効です。

万が一肉離れになってしまったと思われる場合は、氷をビニール袋等に入れて痛みがある箇所を冷やし、テーピング等で圧迫と固定をできればベストです。

ただ自分で肉離れの処置や判断をすることは難しいので、太もも裏に痛みが出た場合は、早急に専門の場所でみてもらうことをお勧め致します。