デスクワークで股関節痛に!激痛から20日で回復した経緯と予防法
来院前の状態とお悩み
50代の男性の方が、右股関節の痛みで来院されました。
症状の詳細は、以下の通りです。
- 来院する3週間前位から、右股関節が急に痛むようになった。
- 右の股関節を動かそうとすると、ぎっくり腰のような鋭い痛みが出る。
- 坐骨神経痛のようなしびれはない。
- 右のお尻から太ももまで、つっぱるような硬さを感じる。
また症状の要因としては、以下のようなことがありました。
- お仕事はデスクワークで、日中はほとんど動かない。
- 運動はする習慣はなく、ストレッチも行っていない。
- 25年程前に、股関節の捻挫をしている。
初回来院時
お身体のチェックを行うと、右の骨盤が上がり、また右のお尻の部分から右太もも裏の筋肉が硬くなっていました。
歩行時や立ち上がりの際には股関節の痛みが強く出ており、動きも制限されていました。
そのため、まずは硬くなっている筋肉を緩める施術を中心に行い、その後骨盤のゆがみを調整しました。
初回施術後は、歩行時の痛みはまだ残るものの、立ち上がりは来院時よりスムーズに出来るようになっていました。
改善までの経緯
2回目以降も、右のお尻から太もも裏までの筋肉を緩めて骨盤を整える、という施術を基本に行いました。
10日程経った頃には、歩行時の痛みはだいぶ軽減していました。
また日常生活においても、仕事中に座りっぱなしの状態が続かないよう、立ち上がったり、トイレ休憩等を取ったり等を心がけて頂くようお伝えしました。
施術と日常生活、両方からのアプローチを続けたことで、20日程経過した頃には痛みは全く無くなり、生活に支障がないレベルまで回復されていました。
現在は梅雨の時期等も考慮しながら、10日に1回程のペースで、メンテナンスをしに来院されています。
デスクワークで股関節痛になってしまう理由
デスクワークで姿勢を崩したまま同じ姿勢を続けてしまうと、特定の箇所に負荷がかかり、痛みへとつながることが多くあります。
その場合、最も多いのは腰痛ですが、股関節痛になる方もいらっしゃいます。
股関節というのは、太ももの骨が骨盤と接する部分の関節で、お尻に近いあたりにあります。
今回の方は、お尻や太ももの裏の筋肉に長期間負担がかかり続けてしまったことにより、股関節痛を引き起こしてしまいました。
始めのうちは通勤で歩いたり、自転車等で体を動かす事で改善はされていたようですが、それだけではだんだん追いつかなくなってしまったようです。
デスクワークによる股関節痛を、改善・予防するためには
今回のような長時間のデスクワークによる股関節痛は、硬くなったお尻や太もも裏の筋肉を緩めることで、痛みは改善します。
また同時に骨盤のゆがみを調整することにより、特定の箇所にかかっていた負担を軽減し、股関節痛の改善・再発防止へとつなげることも可能です。
さらには腰周りや、股関節と太ももを伸ばす前屈等のストレッチを日頃から行い、硬くなった筋肉を硬くなったままにしておかないことも有効です。
そして、姿勢を気を付けることもやはり重要ですが、常に姿勢を気を付けることは難しいと思います。
まずは腰の反っている部分にクッションやブランケットを折りたたんで入れ、椅子との隙間を埋めてみるだけでも、特定箇所にかかる負担は軽減します。
またお尻の下や、膝の下辺りにクッションを入れてみることも、同様に有効です。
もちろんそれらとストレッチを合わせて行うと、より症状は出にくくなります。
デスクワークによる股関節痛で悩まれている方は、日頃の習慣を見直しつつ、それでも痛みがつらい場合は、大きな痛みへとつながる前に早めの対処をお勧めいたします。